●パターヘッド素材としてのSUS303
今回色々みなさんから情報をいただき調べてみると、どうやらScotty CameronのGun Blue Finishや、Oil Can Seriesで使われている素材のカーボンスチールよりは柔らかい素材であり、その硬さは、ほぼ軟鉄と同じ程度であるということがわかりました。
実際に手元にある数本の303素材のパターをうち比べてみたところ、打感の柔らかさは素材による物はもちろんのこと、打球面の厚みにもよることがわかりました。
私が所有しているSUS 303素材のNEWPORTは重量ヘッドになっており、キャビティーがえぐられていないタイプです。それに対してMC-1と、MARU23はキャビティーがあり打ってみると若干硬い感触がしました。
またネックの形状や、ヘッドの座りなどかなり異なり、MC-1については調整をしてもらう予定です。
このヘッドの座りに関してちょっと考えてみました。
左の写真は、キャビティー側から見たネック形状です。この角度からはわかりにくいですが、左のMARU23はトップラインと直角に見える処理がなされていない古いタイプのネック形状です。真ん中のMC-1とNEWPORT
303SSは直角に見える処理がなされています。ネックが曲がった部分はNEWPORT 303SSとMARU23が同形状で、MC-1はClassic 1の形状に似ています。
右の写真はトウ側から見たところで、右のNEWPORT 303SSは若干スラントしているのがわかります。上に書いたトップラインと直角になるという部分もこの写真で少しはわかると思います。
上の写真はヒール側から見たネックの拡大写真で、左からMARU23、MC-1、NEWPORT 303SSになります。
ご覧の通り、左から順にホーゼルからネック外側までの距離が短くなっていることがわかると思います。最近のTour用のCameronのパターはこのような形状の物が多くなっています。
この部分と先程のフェースと直角に見えるという部分を合わせてTourNeckと呼んでいるのではないでしょうか?
こうなることによって、以前と同等のオフセットを実現しようとすると、上の二枚並んでいる写真の右側の写真のようにスラントさせることが必要になってきます。結構この形状が打ち易さの肝になっていると思われます。
上の写真は座りと全く関係がないのですが、ご覧の通り上がMARU23で下がMC-1です。この写真ではわかりにくいですが、どちらもハニカムフェースになっています。ですが明らかにこの写真でも差がわかるように、MC-1のハニカムの深さが深くなっています。打感に関しては違いは感じませんでした。
このように3本のSUS 303素材のパターを比べてみましたが、基本的にはカーボンスチールの同形状の物よりは柔らかい感触で、とても良い感じです。
今後NEWPORT 303SSのスペアとしてMC-1を使うことがあるとは思いますが、やはりネック調整が必要だと思われます。少し開いてロフトを立てて使いたいです。
このレポートに関しては調整後したいと思っています。お楽しみに.....。
また、磁性についてですが、18-8ステンレス(SUS 302)と、SUS 303は磁石がつきませんが、17-4ステンレス(SUS
630)は磁石がつきます。単に磁石がつくつかないではステンかカーボンスチールか、軟鉄かなどの区別は付かないようです。
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