ウッドヘッド傷補修


今回の方法は全てのウッドヘッドに適応できる方法ではありません。今回使用したヘッドはTaylorMade V-STEELです。
カーボンクラウンのヘッドや、塗装が特殊な物は同じ方法で補修できないことがあります。ご注意下さい。

 

傷の状態は今回は小さめですが、多少大きな物でも同じ方法でできます。

 完全にヘッドの地肌が見えています

 1. 用意する物

 

上の写真左は車用のタッチアップペイントで、今回は黒を用意しました。そして右は荒削り用の耐水サンドペーパーの#1500です。#1500と言うとかなり細かい粒子の物になりますが、これを使い時間をかけて削ります。

 

上の左の写真は上のサンドペーパーより更に細かい#8000(1ミクロン)のフィルムです。そして仕上げ用のおなじみの金属磨き剤PIKAL(ピカール)です。上の4点はすべてホームセンターや、カー用品店等で手に入れることが可能です。


 2. ペイント

まずは傷の部分をアセトンなどでしっかり脱脂します。これをしっかりやっておかないとペイント剤が定着しにくくなります。タッチアップペイントはハケが付いていますので、これで傷よりも若干広い範囲を塗ります。この時少し盛り上がるように塗るところがポイントです。

  

上の左が1回塗った状態です。真ん中はそれが乾いた状態です。若干塗料が縮み盛り上がりが少なくなっています。そして右が2回目に塗った状態です。完全に盛り上がる状態で乾いていることが肝心ですので、ここも乾いた状態を見ながら必要量を塗ってください。

この状態で、きっちり乾いていることが次の作業に移る必要条件です。しっかり乾かないまま次の作業に移ると、傷に入った塗料がヤスリをかけたときに剥がれてしまいます。


 3. 表面研磨

まずは#1500の紙ヤスリを使い盛り上がった部分を徐々に削っていきます。このときに紙ヤスリを表面が平らな何かに巻き付けて作業するとやりやすいですし、関係のない部分を削らずにすみます。細かい番手とは言えヘッド表面には傷が付きますので、慎重に行って下さい。

 


 4. 仕上げ -その@-

次に#8000のフィルムを使いさらに細かく削り、ピカールで仕上げる前処理をします。このときも3.の時同様何かにフィルムをつけて作業することをおすすめします。


 5. 仕上げ -そのA-

最後にピカールを使い傷部分をこすります。次第に曇った状態がなくなり、光ってきます。この部分はかなり根気が必要ですが、最終段階できれいになるのが確認できるのでそんなには苦にはならないと思います。

 このくらい塗って根気よくこすりましょう!


 6. 完成

そして補修が完成したヘッドはこんな状態です。



傷はほぼ見えなくなりました。少し時間はかかりますが、気になる傷はマジックで塗るだけでなく、へこみや塗装が剥がれて地肌が出た部分をこの方法で補修してみて下さい。黒は比較的簡単ですが、タッチアップペイントはかなりたくさんの色があります。似たような色で補修することで傷も目立たなくすることができます。

今回のポイントをまとめると

1. 前処理をしっかりして脱脂しておくこと
   範囲が広いときは事前に傷周りもヤスリをかけておくといいかもしれません
2. タッチアップペイントはしっかり乾くのを待つこと
   盛り上がった部分を削るときにとれてしまう場合があるので、少し削ったらまた放置するなどして、徐々に作業して下さい
3. 仕上げのピカールは根気よくこすること
   これで磨けば磨くほどきれいに仕上がります(コンパウンド入りのワックスでも代用可能です)

それでは、うっかり付けてしまった傷を補修してみて下さい!

 


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