打感と加工について


●打感について

柔らかいフィーリングが感じられる要因は、メッキ処理の違いか又は、ネックを溶接しているか、一体加工なのかの違いによるものではないかと考えられるとのことです。
打感の硬い、柔らかいはSUS303とは直接の因果関係は無く、ヘッドの構造上の共振周波数が支配的と思われ、軟鉄鍛造ヘッドと、SUS鋳造ヘッドを、予備知識を与えること無く、軟鉄は打感が柔らかいと主張するツアープロに試打させたところ、区別出来なかったという事例があるとのことです。
Pingのステンレスパターの打感が硬いのは、17-4ステンレスを使っているからということで、なぜこの素材を採用しているのか不明ですが、特徴として、ロストワックス製法(米国ではインベストメント・キャスティングという名称が一般的)に適した材料であることがあげられます。


●材料としてのコストと加工について

ステンレスの材料代は鉄の3倍程ですが、製品の価格にしめる割合は極めて小さく、機械加工のマシンタイムも鉄と比較してほぼ同程度です。それ以上にネックを溶接しているか、あるいはインゴットから一体で削りだしているかの違いによるところが大きな要因になります。
ちなみに、NCを用いた加工費は3000〜4000円/h位、また加工に要する時間は、溶接品で1〜2時間、一体品で4〜5時間位でしょうか
SUS630とSUS303の材料の価格はいただいた情報をまとめるとほぼ同じくらいで、300円〜400円/kg程度で安い。SUS303の研削加工のヘッドが高いのは一品ずつの加工工程とNC加工機の設備代が全てです。規模にもよりますが、前者と後者のコスト差は100倍以上と思われるとのことです。


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